基本のフライタイイング(その4)フェザントテール・ニンフ

コパーワイヤーで巻く、シンプルなニンフです。

ソーヤー・ニンフ

タイイング方法

フェザントテール・ニンフを、フランク・ソーヤー著の『NYMPHS AND THE TROUT』に載っている手順に従って巻いてみました。

使用マテリアル

フック、コパーワイヤー、フェザントテール。これだけです。スレッドも使いません。

『NYMPHS AND THE TROUT』によると、フックサイズはNo.00, No.0, No.1。現在のサイズだと、#17, #16, #15に相当します。

コパーワイヤーは髪の毛よりもやや太いくらいの、極細のものを使用。フランク・ソーヤは小型の変圧器、ダイナモ、モーターなどから取った、0.1mmくらいのものを使っていたようです。

フェザントテール
フェザントテールのファイバーは、使用するフックサイズに丁度良いところを選びます。短すぎると巻き切れませんし、長すぎるとウイングケースが明るくなってしまいます。

タイイング手順

ワイヤーを巻く
ベンドからアイへ向かってワイヤーを巻きます。(フックはTMC 3761SP-BL #16。コパーワイヤーには、カツイチ お助け銅線 #0.1mmを使用しました。)
ワイヤーを切る
アイまで巻いたワイヤーでソラックスを整形し、ベンドまでワイヤーを戻します。短く余った方のワイヤーはカットします。
フェザントテールのファイバー
フェザントテールのファイバーを4本取ります。先側が明るく、バット側が暗めの色になっています。
ファイバーを巻き留める
ベンド部にフェザントテールのファイバーを巻き留めます。テールの長さは1/8インチ(3.175mm)くらい。
撚る
巻き留めたファイバーをワイヤーに巻き付けます。
アイまで巻く
アイまで均等に巻き進め、ファイバーをワイヤーと分け、巻き留めます。
ソラックス後端まで戻す
ワイヤーだけをソラックス後端に巻き戻します。
ファイバーを折り返し、巻き留める
ファイバーをベンド側へ折り返し、ソラックス後端で巻き留めます。
ワイヤーをアイに
ワイヤーをアイ付近まで巻き進めます。
アイ側へ折り返し、巻き留める
ファイバーをアイ側へ折り返し、ワイヤーで6回巻き留めます。
ハーフヒッチ
『Nymphs and the trout』には書いてありませんが、念のため、手でハーフヒッチ。
余ったファイバーをカット
余ったファイバーをカットします。
完成
ソーヤー・ニンフの完成です。

シンプルが故に

以前、このブログで書いたキラー・バグ繋がりで、ソーヤー版のフェザントテール・ニンフを初めて巻いてみたのですが、スレッドを使って巻く方法に慣れているせいか、かなり難しく感じました

ファイバー選びがシビアなのと、極細のコパーワイヤーが途中で切れることがあるんです。ワイヤーが切れるのは、どうやら、ボビンホルダーをブラブラさせるのが一因らしく、結局、手巻きにしました。

上から見たPTN
ウイングケースが黒っぽくなるのが理想です。

フェザントテールニンフ
テールが3mmというのは、これまで巻いてきたPTNに比べ、かなり短く感じます。

動くフランク・ソーヤー

なんと、YouTubeにフランク・ソーヤー本人がソーヤー・ニンフを巻いている動画があるんです。白黒で音声もありませんが、必見です。

この動画では、『Nymphs and the trout』で紹介されている方法とは異なり、余ったファイバーを、アイではなく、ベンド側でカットしています。ファイバーが短すぎて1ターンだけにしたのか、それとも長すぎて3ターンにしたのかは、動画が不鮮明でわかりませんでした。

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