JINSの近々レンズでタイイング用眼鏡を作る

コスパがよいJINSの累進(近々)レンズで、フライタイイング用の眼鏡を作ってみました。

近視の人のための老眼鏡作り

フライが見えない!

近眼のため、常時、眼鏡をかけているんですが、3~4年くらい前から、近くが見づらくなってきました。

ぼやけるフライ
フライを巻くときは、細かい部分が分かりずらいので、非常に困ります。

眼鏡をはずして、思いっきり近づくとよく見えるんですが、今度は、デスク上の物が全然見えない。なので、眼鏡をかけたり、はずしたりを繰り返さざるをえず、すごく疲れるんです。

近視と老眼の複雑な関係

目のいい(正視の)人が使う普通の老眼鏡は凸レンズですけど、近眼の場合はそうとはかぎりません。

私の場合を例にとると、こんな感じです。

【眼鏡だと】~30cm 老眼のため見えない 30cm~ 見える

【裸眼だと】~15cm 見える 15cm~ 近視のため見えない

裸眼では15cmまで見えているので、15cmより先を近視用の凹レンズで見えるようにすればよいわけです

ただし、度数を弱くする必要があって、この場合、遠方が見えなくなります。遠方を犠牲にして、ピントを手前に寄せるイメージです。

近視になりたての頃の、度数の弱い眼鏡を持っているなら、ぜひかけてみてください。近くが見やすくなります。その代わり、遠くが見えません。

昔の遠近両用レンズ

遠近両用レンズとは、一つの眼鏡で、近くと遠くを見るためのレンズです。

昔の遠近両用は、二重焦点レンズといって、レンズ下部に手元を見るための部分があり、その他の部分は遠方を見るための度数になっていました。

年配の方がレンズの中央付近に横線の入った眼鏡をかけているのを見たことはないでしょうか。あれのことです。

累進レンズとは

境目のある二重焦点の両用レンズは、最近、ほとんど見かけなくなりました。代わって登場したのが、累進(多焦点)レンズです。

累進レンズは二重焦点レンズと違って、レンズ下部の手元用から上部の遠方用まで、シームレスに度数が強くなります

これにより、手元用か遠方用かの2択だけでなく、その間にある、中間の度数も使えるというのがメリット。二重焦点のように、視線によって、度数が急に変わるということがないんです。

ただし、デメリットもあります。それはレンズ側部の歪みです。真っすぐ見ている分には問題ないのですが、視線を横にずらすと、ぼやけます。

この歪みは、手元用と遠方用の度数の差が大きいほど顕著になります。

中近か近近か

両用レンズは遠近だけではありません。室内に適した中近レンズと、デスクワークに適した近近レンズというものもあるんです。中近は手元からテレビまで、近々は手元からデスクの奥まで見えると考えればいいでしょう。

今回作る眼鏡はフライタイイング用なので、手元からデスクの奥まで見えるというのが絶対条件。あとは、その眼鏡をかけたまま、他に何かをしたいのかによって、使うレンズが決まってきます。

部屋の奥にあるテレビを見たいなら中近ですし、外に出て車に乗るというのであれば遠近が必要になります。

ただし、累進レンズの場合、先ほども書いたように、手元用と遠方用の度数の差が大きいほど歪みます。つまり、近々より中近、中近より遠近の方が歪みが大きくなるということです。

累進レンズの歪み  近々 < 中近 < 遠近

タイイング用眼鏡をかけたまま、外に出るということはないので、遠近は除外。残る、近々と中近とを掛け比べてみたところ、中近の方が、少し遠くまで見えるんですが、レンズ側部に歪みがあって、左右(下側)の視野がかなり狭くなりました。デスク上の作業に割り切れば、近々の方がずっと使いやすいです。

結局、当初の予定通り、近々(累進)レンズで眼鏡を作成

近々レンズで作ったタイイング用眼鏡
JINSで作ったタイイング用眼鏡。フレームはAirframe LightWeight -Slim-(ネイビー)。累進レンズには、このような縦幅が広いフレームが有利です。

結果、見え方は次のようになりました。

~15cm 老眼のため見えない 15cm~90cm 見える 90cm~ 近視のため見えない

裸眼だと15cm未満(実際には10~15cmくらい)でも見えており、近々レンズでも同様の至近視力を期待したんですが、累進レンズであっても、手元の視力を裸眼と同じ、つまり、度数なしにすることはできないんだそうです。

でも、15cm~90cmの範囲が見えるのであれば、フライタイイングでは、ほとんど問題はありません。

JINSだと8,800円

最安の5,500円のフレームを使用し、累進レンズ代が5,500円で、計11,000円。これに、誕生日月に送られてくるアプリのクーポン(20%オフ)を適用し、8,800円で作ることができました

JINSのレシート
累進レンズを使って、この値段というのは、一昔前だと考えられなかったことです。

ちなみに、レンズはHOYA(HOLTジャパン)製でした。

他社だと

ゾフ

zoffの場合は、通常11,000円から両用メガネを作ることができ、これに、誕生日クーポン(1,650円OFF)を利用することで、9,350円になります。

もっと安くしたいのであれば、オンラインでアウトレットのフレーム(最安4,900円?)のみを買い、店舗で追加料金5,500円を払って両用レンズを入れ、さらに、誕生日クーポンを使うと、8,750円になります。ここまでやって、JINSとどっこいどっこいですね。

眼鏡市場

眼鏡市場だと、両用レンズでもレンズ料金がかかりませんが、フレームが高いため、ここまで安くなることはないはずです。オンラインでは9900円のフレームがありますが、近くの店舗では扱っていませんでしたし、JINS、zoffと同様、オンラインでは両用レンズを入れることができないからです。

首の使い方が肝心

近々レンズは、レンズの下部で手元、上部でデスクの奥が見やすくするのが一般的で、その間で度数が累進的に変わります。これを使いこなすには、首の使い方に慣れることが重要です。

つまり、細かい部分を見たいときは、顎を上げて近づき、デスクの奥を見たいときは、顎を引いて上目遣いにするんです

あと、レンズの処方を、最もよく見る距離で首が疲れないよう合わせておくことも大事です。ずっと、顎を上げておくというのも大変ですしね。

フライタイイングでは、バイスに固定したフライを凝視することが多く、この距離は、私の場合、20cmくらいです。今回の処方だと、顎の位置を自然にした状態で、この距離が見やすくなっており、首が疲れるということはありませんでした。

もし、首が疲れるというのであれば、デスクの高さを変えることで対処できる場合もあります。

コメント

  1. k より:

    色々勉強になります!サクラマス釣ってみたいです!今日釣りいきます(笑)