真竹、トンキン、チンバンブー。3種類の竹を買ってみました。
バンブーロッド用の竹を買う
3種類の竹
レオンさんから竹が届きました。
右から真竹、トンキン(セレクト)※、トンキン(スタンダード)※、チンバンブーです。12ft(3.66m)を全てハーフカットにしてもらいました。
トンキンは中国(広東省広州市)産なんですが、コロナのせいで(?)、しばらく欠品していたそうです。
私の場合、バンブーロッドを作ろうと思い立ったのが、昨年の秋なんで、そんなに待った感じはありません。タイミングが良かったみたい。
※トンキンのセレクトとスタンダードはレオンさんによるグレードです。セレクトの方がスタンダードよりも質がよく、値段は高くなります。今回届いたものを比べると、セレクトの方が節間が長いですね。
真竹
学名はPhyllostachys reticulata。日本に古くから自生する竹ですが、原産には諸説あるらしいです。山形県内でも見つけられますが、勝手に採っていいものかどうかわからず、買ってみました。
今回届いたものは、トンキン、チンバンブーに比べ、かなり太いです。
トンキンに比べ軽く、ロッドアクションは0.5番くらい軟らかくなるとのことです。
トンキン
中国南部からベトナムからにかけて自生する竹で、学名はArundinaria amabilis(Pseudosasa amabilis)。バンブーロッド用に輸出されているものは中国で栽培されているものだそう。
セレクトの断面。
ハート形と円形の黒く見える部分が維管束鞘とそれに包まれた維管束だと思います。黒いので空洞に見えますが、実際には細い単繊維がぎっしり詰まっているようです。
表皮側に多く、バンブーロッドではパワーファイバーと呼ばれます。上の真竹に比べ、黒い部分が太くて多いのが分かりますね。
チンバンブー
学名などの詳細は、検索しただけではわかりませんでした。チンは青の中国読みでしょうか?
トンキンに比べ、少し細いです。
レオンさんのホームページによると、真竹とトンキンの中間くらいの性質で、軽く張りのあるロッドが作れるとのことです。
竹の上下を見分ける
バンブーロッドメイキングでは、カットする前の竹の上下関係を保ったままロッドを組み立てるのが基本。
自分で伐採した竹を使うんであれば、分かりやすいんでしょうけど、カット済みの竹を使う場合、この上下を自分で見分けなければいけません。
見分けるポイントは3つあります。
1.竹は上に行くほど、細く、節の間隔が広くなる(※)。
これによって、上のピースなのか下のピースなのかが分かります。太くて節の間隔が狭い方が下のピースですね。
※切り出す前の竹は全長10~20mにもなり、実際には、真ん中あたりより上に行くと、節の間隔は、また、次第に狭くなっていきます。しかし、バンブーロッドで使われる部分は下端から4m弱くらいまでなので、この見分け方で問題無いようです。
2.節の形状
各ピースの上下は節の形状でも見分けられます。
エッジが立っている方が下側です。上から下になでると、鋭利な出っ張りがあるのが分かります。
3.枝の跡
枝の跡があれば、もっと簡単に、各ピースの上下を見分けられます。
節の上側に枝の跡があり、上方向にくぼみが伸びているのが分かります。
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